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音程に関する考察-その4(純正律) [音程]

 音程に関して最も興味深い話題は純正律だと思います。
 理論的に3つの音を同時に鳴らしてここち良く響く条件は、周波数の関係が単純な整数比になっていることです。
 長三和音の関係は4:5:6になっていることが理想です。主音との関係をセントで表すと386,702セントですが、平均律では400,700となってしまい、誤差は+14,-2セントです。ベンドレンジ2ならピッチベンド値で+573,-82です。
 短三和音の関係は10:12:15になっていることが理想です。主音との関係をセントで表すと316,702セントですが、平均律では300,700となってしまい、誤差は-16,-2セントです。ベンドレンジ2ならピッチベンド値で-655,-82です。

例として、チャイコフスキー 弦楽セレナーデ第1楽章の5〜8小節で示します。(すっかり変なイメージがついてしまった感がありますが。) この部分の最初と最後の和音がC-durになっていますので、Eのピッチベンドを-573、Gのピッチベンドを+82とします。
バイオリンの一番上の音(ソーファミレーミミー)は次のようになり、ミ(E)が低めに聞こえます。


しかし、これを全体で合わせると、きれいな響きとなります。


参考までに、全て平均律で演奏すると、次のようになります。


違いは分かりにくいですが、少し落ち着かない感じがするように思います。
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