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戦太鼓 [音色]

  19世紀までのクラシック音楽だけだとパーカッションの種類は通常それほど多くないのですが、20世紀以降の曲になるといろいろな楽器が使われます。
 レスピーギ作曲、「シバの女王ベルキス」から「戦いの踊り」を打ち込んでみようと楽譜を買ったのですが、イタリア語で「2 Tamburi di guerra (piccolo e grande)」という指定があります。Tamburi = Drums、guerra = warで、英語でwar drum、日本語で戦(いくさ)太鼓です。和太鼓に近い感じですが、やや雰囲気が違う音です。ちょうどEWQLの半額セール中だったこともあり、"Quantum Leap SD2 Pro Bundle"を購入しました。(SD = storm drumです。) このライブラリの中に"Persian Battle Drums"という音色があり、これを使ってみました。
「戦いの踊り」の23〜43小節は、この戦太鼓と小クラリネットが使われますが、小クラリネットをサンプリングした音源は見当たらず、クラリネットの音にイコライザをかけて似たような音にしてみました。

完成曲はこちら

指揮棒でたたく音 [音色]

 ハイドンの交響曲第60番「うかつ者」の、サイモン・ラトル指揮・バーミンガム市交響楽団の演奏では、昨日紹介した調弦が間違っている部分の前に、指揮者が指揮棒をたたいてミスをやり直させるような演出がなされています。これをまねてみようと考えました。
 家にあった、プラスチック製の「耳かき」を机に叩き付ける音を録音しました。

 この音に、ホールのリバーブをかけると、なんとなく指揮者が指揮棒をたたいているようになりました。

この部分を含めた6楽章の全体は7月11日のBlogで聞いてください。

バイオリンの「Clusters」を使ってみる [音色]

 Vienna InstrumentsのAppassionata Stringsの拡張音源(Extended Library)の中には"Clusters"というものがあり、複数の人がちょっとずつ違った音程で弾いてぐちゃぐちゃになったような音です。
使う機会はないかと思っていたのですが、使い方を思いついたので試してみました。
 ハイドンの交響曲第60番「うかつ者」の第6楽章には、バイオリンの調弦を間違ったまま演奏する「うかつ者」がいる、という設定で、G線をわざとFに調弦して、その後正しいGに調弦して演奏する指示があります。
ukatsu.jpg
指示通りだとこんな感じになります。

 これはこれでいいのですが、現代の感覚ではあまり間違ったように聞こえないので、Fの音のところを"Clusters"を使ってみました。

これなら変な音がしているのがはっきり分かるかと思います。しかし、「うかつ者」ではなくて「うかつ者だらけ」になってしまいますね。
 この部分を含めた6楽章の全体は7月11日のBlogで聞いてください。

Vienna Grand Imperialを試してみる [音色]

 私が使っているピアノ音源のGalaxy IIには3種類のピアノの音がサンプリングされていて、今までSteinway Model D 270をサンプリングした「Galaxy Steinway」を使っていましたが、高音の音色が美しくないところがあるため、試しにBösendorfer Imperial 290をサンプリングした「Vienna Grand Imperial」を使ってみました。
 初期設定のままだと軽い音になりますが、パラメータをいろいろ変更したら気に入った音になってきました。先日完成させた「小銭〜」に引き続きベートーヴェンの曲を打ち込んでみました。
ピアノ協奏曲第4番第3楽章終結部のカデンツァです。


VI拡張音源(その3-Legato_tune) [音色]

 2008年8月15日のBlogで紹介したように、Vienna InstrumentsのAppassionata Strings / STANDARDライブラリの遅いLegatoは「01 VI-20_perf-legato」のみですが、EXTENDEDライブラリは更に7つのlegatoが用意されています。
Extend-legato2.jpg
 今日はハチャトリアン作曲「仮面舞踏会」の第1曲「ワルツ」の冒頭のバイオリンでEXTENDEDライブラリから3つの音色を試してみます。
 「01 VI-20_perf-legato」は標準的なlegatoですが、ちょっとおとなしい感じです。

 「04 VI-20_perf-legato_Vib-strong」は、強いビブラートがかかった音がでます。

 「06 VI-20_perf-legato_tune」は、ピッチがずれた音が重なっているので、不自然なビブラートに聞こえ、ちょっと気持ち悪くなります。

 「06 VI-20_perf-legato_tune_li」は、少しピッチがずれた音が重なっているので、気持ち悪くならない程度で厚みが出た感じになります。

 この「tune」や「tune_li」を単独で使うのは厳しいですが、少し混ぜると厚みがだせると思います。

 なお、本日3月7日に総閲覧数が16万件を超えました。ありがとうございます。

VIのAltoSaxお試し [音色]

 ここ1週間、帰宅が遅かったため、Vienna InstrumentsのSE Woodwinds extendedをダウンロードする時間が夜12時前後になってしまったので、通信速度が非常に遅く、1つのファイルで1時間以上になることもしばしばでした。そんな訳で、34個のファイルを全てダウンロードするのに1週間くらいかかってやっと完了しました。
 SE Woodwinds extendedにはSaxの音が一通り収められていますので、さっそく以前打ち込んだ、ビゼー作曲「アルルの女」第1組曲からメヌエットのAltoSaxの部分で試してみました。
 今までの打ち込みは、Kontakt3のBandライブラリに収められている音を使っていました。そのまま使うとこんな感じでした。

 ヘッドフォンでよく聞くと音の頭の息の音がいちいちはいって不快なので、フィルタをかけ、さらにLogicのModulation Delayをかけて少しビブラート感を出して完成版としていました。(4月26日のBlog参照。)

 さて、これをVIのAltoSaxでVIのフィルタを70でかけ、その他にはEffectなどの加工をせず、単純にレガートで鳴らすとこんな感じになりました。

 レガートとビブラートが自然な感じになっていると思います。
 他にも、フルートやクラリネットで気になったところを修正してみました。全体演奏は4月21日のBlogで聞いてください。

Vienna InstrumentsのEnglish Horn [音色]

 先日購入したVienna InstrumentsのSE Woodwindsのダウンロードには、ファイル1つで約30分かかり、20ファイルと少しあるのでTotalで10時間を超える大変な作業となりました。同時購入したSE Woodwinds extendedのファイルは34ファイルあるため、まだダウンロードは完了していません。
 とりあえず、使用可能になったSE Woodwindsを使って、チャイコフスキー作曲 「胡桃割り人形」組曲から「葦笛の踊り」のEnglish hornを修正してみました。
 以前使っていた、Horizon Opus1のEnglish hornは、ビブラートが足りなく感じたため、ピッチベンドを使ってこんな感じにしていました。

 Vienna Instrumentsでは、適度なビブラートもあり、クロスフェードがよくできているので、あまりいじらなくてもわりあい自然な感じになったと思います。

 全曲は10月14日のBlogで聞いてください。

なお、本日12月8日にこのBlogの総閲覧数が13万件を超えました。あまり記事が書けなかったにもかかわらず、多くの方に見に来ていただき、ありがとうございます。

スタッカートにスタッカートの音を使わない [音色]

 チャイコフスキー作曲 「胡桃割り人形」組曲から「葦笛の踊り」のフルートはほとんどスタッカートばかりですが、単純にスタッカートの音を使うのが必ずしもよいとは限りません。31〜32小節目を例に示します。
 まず、VSL Opus1の「FL1-stac-1」を使った演奏です。

 次に、VSL Opus1の「FL1-fp」を短く鳴らした演奏です。

 こちらの方が、軽いスタッカートの感じで曲にあっているかと思います。
全体的にこれを用いて、その他細かい所を修正しました。10月14日のBlogで聞いてください。

チェレスタいろいろ [音色]

 プロコフィエフ作曲、「ロメオとジュリエット」組曲第2番 第1曲「モンターギュ家とキャピレット家」の87小節目からは、前の79小節からのバイオリンに代わってチェレスタが対旋律を奏でます。
 チェレスタはあまり多く使われないのでサンプリング音源にはいっていないかとおもいきや、そこそこ使われるようで、手持ちの音源にも4種類の音がありました。
1. Kontakt3のworldライブラリに入っているcelesta(音域が狭く、欲しい音が一部でません)

2. EWQLSO GoldのPercussion-Metalsライブラリに入っているcelesta

3. VSL Opus1のMALLETS&BELLSイブラリに入っているCelesta

4. VSL Opus1のMALLETS&BELLSイブラリに入っているCelesta_soft

それぞれに特徴がありますが、今回はp tranquillo(安らかなp)の指示がありますので、4の音を使ってみました。

ピアノ音色の検討(その2) [音色]

 昨日のEWQL Silverにはいっているピアノの音はいまいちだったようなので、右手の音を「Galaxy II」にはいっている別のピアノ音源「VIENNA GRAND IMPERIAL」(Bösendorfer290のサンプリング音源)に入れ替えて音量調節をしてみました。これならば同じリバーブ(IRリバーブ)が使えるので奥行き感が変わらないと思います。

いかがでしょうか。